ランニングを始めたばかりの方にとても多い「ランナー膝」
一念発起してランニングを始めた。
最初は苦しかったけれど、1ヶ月ほど続けてみると30分ぐらいなら楽に走れるようになってきた。
順調に距離も伸ばせるようになってきたし、少し走るのも楽しくなってきた。
こんな時、突然に膝の外側に違和感を感じるようになった。
最初は5キロほど走ると膝の外側がだんだん痛くなり、少しペースを落としたり、数日休めると痛みが止まるが、また距離を走ると痛みがぶり返してくる。
走るのが楽しくなってきた頃なので、だましだまし走っていると痛みが常に出るようになってしまった。
こんな症状を訴えるランナーはとても多いです。
これはランナー膝(腸脛靭帯炎)かもしれません
ランナー膝(腸脛靭帯炎)とは
膝の外側のある腸脛靭帯が、大腿骨外側の骨の隆起と擦れ合い、炎症を起こして痛みが発生します。
この赤いところが腸脛靭帯です。黄色の丸の部分で大腿骨と擦れ合います。
通常はこの腸脛靭帯はギリギリ骨に接触しない位置にあります。
腸脛靭帯はお尻の筋肉である大臀筋と骨盤の横の大腿筋膜張筋の2つの筋肉の端が一つになり膝の下の脛骨とを結んでいます。
腸脛靭帯の役割は弓の弦のようにピンと張って、脚がぐらつかないように安定させる役割をしています。
この腸脛靭帯につながっている大臀筋や大腿筋膜張筋が過度に縮むと腸脛靭帯の張りが強くなり骨と擦れあうようになります。
本来は骨からほんの少し離れている腸脛靭帯がピンと張ることによって黄色い丸のところで擦れ合います。
膝を伸ばした時です。骨の出っ張りは腸脛靭帯の後ろにあります。
走るときに膝を曲げます。この時に腸脛靭帯と骨が擦れ、痛みが出ます。
膝が曲がると骨の出っ張りは前に移動します。
ランニング中はこの膝の曲げ伸ばしをずっと繰り返しています。
そうすると腸脛靭帯は擦れ合い、炎症を起こして腫れてしまい、腫れた部分がさらに骨と擦れ合うという悪循環になります。
ランナー膝(腸脛靭帯炎)の対処法
明確な痛みがあったり、日常生活でも痛みがある場合、まずは腸脛靭帯の炎症を落ち着かせ、腫れが引くまでランニングをやめて下さい。
このランニングを休止する期間は3週間。
ランナー膝の炎症が起きた場合、施術を行い、ランニングを休止すると2週間ほどで痛みはなくなる場合が多いです。
しかし、痛みが治まっても腸脛靭帯の腫れはまだあります。多くの方はこの時点でランニングを再開してランナー膝を慢性化させてしまいがちです。
ランニングを休めることに抵抗はあるでしょう。気持ちはわかります。
しかし、ここはぐっと我慢してください。
ランナー膝に効果的なテーピング、ストレッチ、ランニングフォームの改善、筋力アップなど対策法はあります。
しかし、これらの対策法は急性の炎症が治まり、腫れが引いてきてから行うべきです。
急性の炎症の時は「走りながら治す」ということは構造上不可能です。
まずは炎症を抑えることに専念しましょう。
橋本接骨院では急性期のランナー膝(腸脛靭帯炎)に対して、テーピングで患部の保護、アイシング、ハイボルテージ療法、マイクロカレント療法など痛みに対しての施術と腰部・股関節周囲、足首の調整で早期回復をはかります。
ランナー膝かもというような症状のある時は腫れをひどくする前に、早めに来院してください。処置が早いほど再発のリスクは少なくなります。
次回は急性期を過ぎてからのランナー膝の対処法です。
マラソン前のメンテナンス、走った後の疲労回復、ランニングでの痛みなどお気軽にご相談ください。
橋本接骨院はランナーの皆様を応援致します。
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