2019.9.17 更新
ランニングの安定と後脛骨筋炎
足を安定させる後脛骨筋
ランニングの時、足首や身体を安定させる。
荷重がかかった時に足首が内や外へ傾かないようにする。
これらの時、足首の安定性を高めているのは足首の周囲の筋肉によるものが大きいです。
特に後脛骨筋はふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)の最下層にあり足のインナーマッスルでもあります。
深部に隠れていますが、後脛骨筋は足の土踏まずを作るアーチを維持する大切な筋肉です。
そしてつま先で立ったり、足首を内側にひねることのできる筋肉です。
つま先立ち、ジャンプ、ダッシュ、踏み込み、足首の大切な動きはこの後脛骨筋がコントロールしています。
しかし、扁平足になったり、ダッシュやジャンプを繰り返すことで、オーバーユース(使い過ぎ)を起こしやすい筋肉でもあります。
有痛性外脛骨の痛みとも直接関係するのでこじらせないように早めのケアが大切ですよ!
後脛骨筋を使いすぎると、足裏のアーチが下がり、扁平足になります。そのことがさらに後脛骨筋に負担をかけることになり、悪循環にもなりやすいので注意が必要です。
後脛骨筋炎の症状
- 内側のくるぶしの下、後ろの痛み、腫れ
- 走った後、走っている時の内くるぶしの痛み
- しゃがみ込んで足首に体重をかけると痛い
ひどくなると歩いたり、足首の曲げ伸ばしだけでも痛くなります。
痛みや腫れが強いとランニングや運動を休止してアイシングやテーピングなどが必要になります。
ひどくなる前に後脛骨筋のストレッチ、筋トレをしておきましょう。
後脛骨筋炎になった時にするべきストレッチ
ひどい時は足首の安静が必要ですが、軽度の時や回復期はストレッチで後脛骨筋やふくらはぎの筋肉、腱を伸ばしましょう。
後脛骨筋のストレッチ
壁の前に立ち、患部を前に出してつま先を壁につけ、かかとを地面に置く。
後方の足のかかとを浮かせて、身体を壁に近づけるように体重を移動させる。
心地よい刺激を感じるところで20秒間ストレッチする。
後脛骨筋の腱のストレッチ
後脛骨筋の筋肉ではなく腱をストレッチします。
痛い側のスネを太ももの上に組む。
片手で足首のくるぶしをしっかりとぐらつかないように握る。
反対の手でつま先を握り、足首を伸ばしながら地面の方へつま先を下に押さえる。
このまま20秒間キープする。
足の指を曲げ伸ばし
足の指全体を反らせる。
次に足の指全部をぎゅっと曲げる。
この一連の動きを20回繰り返しましょう。
後脛骨筋炎の予防とリハビリの筋トレ
後脛骨筋の筋力が低下すると後脛骨筋炎だけでなく、後脛骨筋症候群、後脛骨筋機能不全症などの原因となります。
しっかりと筋力をつけておきましょう。
後脛骨筋の腱をトレーニング
痛い方の足を上に組み、片手で足首を掴み、スネと足先が一直線になるように反対の手で足首を反らします。
足先を押さえている手で床に向けて力を入れ、足はその動きに逆らって地面から遠ざかるように上に力を入れます。
つまり、上と下へ、拮抗しているように力を入れます。
このまま20秒間、力をかけ続けます。
足の内返し
床の上に自然な状態で立ちます。
足の外側で身体を支え、足の内側を浮かせます。
重心をかかとにかけ、足の親指が最大限上に浮くようにしましょう。
この一連の動きを20回しましょう。
地味だけど効きますよ!姿勢を崩さないでしましょう。
かかとをつけての爪先立ち
足先を開き、左右のかかとをくっつけて立ちます。
かかと同士を合わせたまま爪先立ちになります。
この一連の動きを20回繰り返しましょう。
かかとが離れると別の筋肉が働くので離さないようにしてください。
後脛骨筋の運動
脚を組んでつま先を床の方に下げます。
姿勢を崩さないように注意しながらつま先を上に向けます。
この一連の動きを20回繰り返しましょう。
片脚爪先立ち
安定した机や壁などに手を置き、片足で爪先立ちになり、ゆっくりと下ろします。
この一連の動きを20回繰り返しましょう。
最後に
後脛骨筋炎の痛みのきつい時、腫れのある時はまず受診しましょう。
炎症症状が落ち着いてきたらこれらの運動でリハビリしましょう。
内くるぶし周囲に不安や軽い痛みがある方もこれらの運動をしてくださいね。
全部をしなくてもいくつかだけでも構いません。
焦らず、少しずつ鍛えていきましょう。
[char no=”3″ char=”柴やん”]扁平足の原因は後脛骨筋の機能低下からです。扁平足の方にもぜひして欲しいトレーニングですよ![/char]
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