手首の外側が痛い、大きな瓶のフタを回すと痛い、クツを下駄箱に入れるときに痛い、PCのキーボードを打つときに痛む、これはもしかしたら尺側手根伸筋腱鞘炎かもしれません。
手首を伸ばすときに作用する尺側手根伸筋という筋肉から伸びる腱を包む靭帯に炎症が起こる事が原因です。手首の外側の骨の出っ張り、これは尺骨という骨ですが、この骨の出っ張りの部分に押さえると痛みがあり、肘を90度に曲げて手のひらを外に向けて、反対の手でさらに手首外にねじると強い痛みが出てきます。小指側の痛みの原因としては他にTFCC損傷というものもあり、これは手首を外側の横に倒すと痛みが出ます。ケアする方法も全く違うので鑑別が必要です。
尺側手根伸筋腱鞘炎は手の使いすぎが原因になることが多いです。手首を内に回したり、外に回したりを繰り返すと尺側手根伸筋腱には常に摩擦が加わり、腱鞘炎が生じることになります。
尺側手根伸筋炎は痛いところだけもんだり、ストレッチしても改善しません。
大切なのは前腕の手首を伸ばす筋肉と曲げる筋肉両方のストレッチと肩甲骨を安定させるエクササイズです。
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前腕のストレッチ
前腕伸筋群のストレッチ

イスに座り座面に手の甲をつける。手の甲が浮き上がらないように位置を調整しながら、肘を伸ばして手の甲側の筋肉をストレッチします。痛くない範囲で心地よい刺激で20秒間ストレッチしましょう。
前腕屈筋群のストレッチ

イスに座り手のひらを前に向けて、指から手のひらをイスにつけます。肘を伸ばして心地よい位置に手のひらを置く場所を調整してストレッチします。20秒間ストレッチしましょう。
指の伸筋ストレッチ

腕を前に伸ばして指を伸ばしたまま、指の付け根と手首を曲げるように反対の手で引っ張ります。この時、肘を伸ばしておきましょう。それぞれの指を10秒間引き寄せましょう。
指の屈筋ストレッチ

腕を前に伸ばし、指も伸ばして根本から反らせるように、反対の手で指を引っ張ります。それぞれ10秒ずつ引き寄せましょう。
肩甲骨を安定させるエクササイズ
前鋸筋

ストレッチポールの上に寝転がり、膝を安定するように曲げます。両手を天井に向けてまっすぐに伸ばし、指先を天井に近づけるように伸ばします。肩甲骨の間が開き、肩が浮き上がるように意識しましょう。

次にゆっくりと肩の力を抜き、肩を床に近づくように緩めます。この時、腕はまっすぐ伸ばしたままにしておきましょう。20回繰り返しましょう。
僧帽筋下部

うつ伏せになり腕を頭の上に、斜めに120度になるように伸ばし、親指を上にして、手にヒラを立てます。反対の手は顔の下におきます。伸ばした手を浮かせて肘を伸ばしたまま、体を捻らないように持ち上げましょう。20回繰り返しましょう。
最後に
手首の腱鞘炎は治るのに時間がかかりますが、肩甲骨の安定性を高めると手首に余計な力が入ることを防ぎ、痛みも少なくなります。根気よく続けてくださいね。
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