体力があれば、疲れてもすぐに回復するし、明日への活力になります。しかし、年齢とともに体力は20代のころに比べて低下しています。そこで体力を維持、向上させるために筋力を鍛えることが大切です。しかし、痛みがあったり、一度落ちた筋肉では続けることが難しくなってきます。
今回は基本的な体力・筋力を向上させる4つの筋トレを高齢者や筋力のない方、運動をこれまでしてこなかった方にもできるレベル1~3の段階でしていきます。それぞれの筋トレを強度の弱い順にしていきますので、できるレベルのものを2~3セット行いましょう。
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1.腕立て伏せ
腕立て伏せは、胸や腕、お腹など、特に上半身の筋肉を効率よく鍛えることができます。一般的な腕立て伏せがきつくてできない人は、強度を弱くした方法でしてみましょう。
レベル1壁で腕立て伏せ
壁の前に立ち、両手を肩幅より広げて壁につけます。体をまっすぐにして、肘を横に曲げながら体を傾けていったら、手でしっかりと壁を押し戻します。
10回繰り返しましょう。
レベル2イスで腕立て伏せ
イスから1歩離れて立ち、両手を椅子の座面に置きます。両肘を内側にゆっくり曲げながら、上体を座面に近づけたら、両肘をゆっくり伸ばして上体を押し戻します。
10回繰り返しましょう。
レベル3膝を床につけて腕立て伏せ
腕を肩幅よりも少し外に開いた状態で、手を床に付け、両膝も床につけてつま先を立てます。膝から頭まで一直線になるように位置を調整しましょう。
肘を曲げていき、あごを床に近づけて戻しましょう。
10回繰り返しましょう。
2.スクワット
スクワットは太ももやお尻はもちろん、体を支える腹筋や背筋も鍛えられます。スクワットで下半身の筋肉を鍛えて、より長く歩けて、転倒防止にもなります。
レベル1前かがみスクワット
足を肩幅より少し広げ、つま先は外側に30度に向けます。両手は太ももの前に添えておきましょう。手で太ももを押すようにして上体を支えながら、手を膝の方にスライドさせながらゆっくりと腰を落とし、戻します。しゃがみすぎると膝に負担がかかるので深く下げないようにしましょう。
10回繰り返しましょう。
レベル2イスから立ち上がるスクワット
イスに浅く腰かけ、両手をひざにつきます。体を前に傾けて、ゆっくりと立ち上がりましょう。立ち上がっても手は膝から離さず、膝を伸ばさないようにして、ゆっくりと戻し、お尻を座面につけずに繰り返しましょう。
10回繰り返しましょう。
レベル3イスに手をかけてスクワット
背もたれのあるイスの後ろに立ち、足を肩幅よりやや広く、つま先は30度で開きます。両手でイスの背もたれを腕を伸ばしてつかみ、背中を伸ばして、まっすぐに前を見ます。
お尻を後ろに引くように膝を曲げて、ゆっくりと腰を落としたら戻します。しゃがみすぎないように注意してください。
10回繰り返しましょう。
3.腹筋
腹筋をきたえることは姿勢を良くして、内臓の働きを活発にするだけでなく、腰痛の改善に効果的です。
レベル1イスに座ったまま上体起こし
イスに浅く座り、あごを引いて背中を丸める。足は腰幅に開きましょう。手は胸でクロスさせます。
おへそを見たまま体を後ろへ倒しましょう。背もたれまで倒したらあごを引いたままゆっくり元に戻します。
10回繰り返しましょう。
レベル2床に座って後ろ倒し
両膝を立てて床に座り、両手は膝に置きます。ゆっくり上半身を後ろに倒し、バランスのとれるギリギリまで倒して5秒間キープしたら戻します。
10回繰り返しましょう。
レベル3へそのぞき腹筋
あお向けになり膝を90度に曲げて立てます。両手は太ももの前に添えましょう。あごを引いておへそをのぞき込むように、手を膝の方にスライドさせながらゆっくりと上体を起こします。上体を起こしきる必要はありません。肩甲骨が離れる程度に起こしましょう。
10回繰り返しましょう。
4.背筋
年をとって腰が曲がるのは骨粗鬆症だけでなく、背筋の筋肉の衰えからも原因になります。
レベル1対角線の背筋
床にうつ伏せになり両手両足を大きく大の字に広げます。
右手と左脚をゆっくりと上げ2秒間キープしたら反対の手と脚を上げて2秒間キープしましょう。
10回繰り返しましょう。
レベル2イスに座ってお辞儀運動
イスに座って足を大きく開き、手を胸の前にクロスして構えます。背中を丸めてお辞儀をして、背中を反らせて起き上がります。
10回繰り返しましょう。
レベル3手で支える背筋
うつ伏せになり、足を自然に伸ばし、両手は顔の横に置きます。腕で支えながら上半身をゆっくり起こします。あごを引いて、お尻をすぼめて5秒間キープしたらゆっくり戻します。
10回繰り返しましょう。
最後に
ここ数年、おうち時間が増えたことにより、多くの方が運動不足による筋力低下におちいっています。筋肉は使わないと衰えます。無理のない筋トレや運動をして筋肉を刺激することが大切です。
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