変形性膝関節症は、膝関節内の軟骨がすり減ることで、膝の痛みや関節の変形が生じます。年齢を重ねると軟骨や半月板が薄く、摩擦ですり減ったりしていきますので進行を止めることが大切になります。膝が痛いからといってあまり動かさないでいると、膝周りの筋力が低下してしまい、より膝に負担がかかりやすくなるので積極的に膝の周辺の筋肉を鍛えるトレーニングが大切になります。
今回のトレーニングは膝を曲げる動きもあるので、曲げると痛い方は痛くない範囲で行ってください。
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ニーエクステンション
床に膝をつけて膝立ちになり、つま先を立てます。膝は腰幅に開き、両手は胸の前に伸ばします。膝が痛い方は膝の下に畳んだバスタオルなどを敷きましょう。
膝から頭まで一直線をキープしながら上体をまっすぐ後ろに傾けます。この時、膝が痛くない範囲で動かしてください。ふとももがピクピクするまで傾けたら戻します。
10回2セット繰り返しましょう。
ブロックスクワット
100均などで売っている発泡スチロールのブロックを使用します。ない方は本を積み重ねたものや低い踏み台などを使って下さい。
ブロックから前に一歩離れたところで立ちます。体の横にイスを置いて背もたれをつかんでおきます。反対の手は腰に添えましょう。ブロックににつま先立ちになるように片足を乗せ、背中をまっすぐに伸ばしましょう。
反対側の足で体全体を支えられる位置に調整します。
前に出した足をゆっくりと曲げて、腰を落としていきます。膝が痛くない範囲で曲げ、その後ゆっくりと元に戻していきましょう。
10回繰り返しましょう。反対の足も同様に行います。
ラテラルランジ
イスの後ろに立ち、両足を腰幅に広げ、両手をイスの背もたれに添えて、まっすぐに立ちます。
片脚を横に大きく踏み出し、踏み出した脚に重心をかけます。この脚の膝を曲げながらゆっくりと腰を落とします。この時両足ともつま先が前を向くように注意して下さい。
踏み出した脚を引き寄せて元に戻します。
左右交互に10回繰り返しましょう。
リバースランジ
脚を腰幅に開いて、つま先を前に向け、両手を腰に当てて背中を伸ばします。
片脚を後ろに踏み出し、踏み出した膝が直角になるまで腰を落としましょう。重心をかけた時に膝が安定しているので、このリバースラン時は膝が痛い方におススメのトレーニングです。
左右交互に10回、2セット繰り返しましょう。
サイドキック・レッグリフト
床に横向けになり、下の手は手のひらを下にして、まっすぐ頭の上に伸ばします。上の手は胸の前につき、安定する姿勢にします。
下の脚を少し前に出して膝を軽く曲げておきます。上の脚を腰の高さまで上げておきましょう。
上の脚を更に高く持ち上げたら腰の高さまで下ろします。
10回繰り返したら反対の足も同様にします。
最後に
変形性膝関節症では日常生活の動きにも注意してください。立ったり座りの繰り返しや、急な方向転換やストップがある、階段を下りるなどの動きは膝の関節内に強い圧力がかかったり、膝をねじる動きや、衝撃がかかったりします。またジョギングや長時間の歩行も度が過ぎると膝の負担になるので注意してください。
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