四十代、五十代のある日、肩の関節がスムーズに動かなくなることがあります。このような症状を、通称「四十肩」「五十肩」と呼びます。四十肩・五十肩は肩を上げたり、後ろに回したりすることが難しくなります。
動かすことに制限がでてしまうことが特徴ですが、できるだけ早い時期に痛くない範囲で運動療法を行うことが大切です。まずは動かせる範囲で肩周囲の筋肉をストレッチしていきましょう。痛くない側の肩も予防のためにストレッチすることをお勧めします。
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三角筋前部のストレッチ

床に立ち、タオルを右手に持って、背中側に垂らします。左手を背中側にまわし、垂らしたタオルを握ります。
背中を洗うようなイメージで、ゆっくりタオルを上下させましょう。
10回繰り返しましょう。手を入れ替えて反対側も同様に。
三角筋中部のストレッチ

床に立ち、右腕を上に伸ばします。次に右の肘を曲げて後ろに倒し、左手で肘をつかみます。
引っ張りながらゆっくりと右肘を左側に傾けていきます。
20秒間キープしましょう。反対側も同様に。
三角筋後部のストレッチ

片方の肘を曲げて、そのまま肘を顔の高さまで持ち上げます。
持ち上げた腕に反対の手を添え、胸に近づけ、体をねじりましょう。
20秒間キープしましょう。反対側も同様に。
大胸筋ストレッチ

壁に向いて立ち、左手をお腹の高さ、右手は頭の上の高さで壁を押さえます。
左足を斜め後ろに引いて体をねじりましょう。
20秒間キープしましょう。反対側も同様に。
上腕三頭筋ストレッチ

壁に向いて立ち、左手をできるだけ高い位置、右手を顔の高さにつけます。
伸ばした左側の胸を壁につけて体重をかけましょう。左肘を曲げてキープします。
20秒間キープしましょう。反対側も同様に。
上腕二頭筋ストレッチ

壁に向かって立ち、左手を顔より上の位置につけます。
手をつけたまま体を右側に回転させ、腰を落としてキープしましょう。
20秒間キープしましょう。反対側も同様に。
棘下筋ストレッチ

床に立ち、左手の甲を腰に置きます。右手で左肘をつかみ、内側に引き寄せましょう。無理のない範囲で引き寄せます。
20秒間キープしましょう。反対側も同様に。
肩甲下筋ストレッチ

両肘を曲げて右腕で左腕を挟むように抱えます。左手の親指を右手でつかみ、左へ倒しましょう。この時、体が横に傾かないように注意しましょう。
20秒間キープしましょう。反対側も同様に。
最後に
四十肩・五十肩の原因についてはまだ詳しくはわかっていません。年齢に伴う肩関節・筋肉のこわばり、組織の縮小によって炎症が起こるものと言われています。そして、肩を酷使した人、姿勢の悪い人の発症リスクが高くなります。
また、運動不足や、慢性的なストレス、閉経などによるホルモンバランスの変化も、四十肩・五十肩を発症に影響するものと考えられます。
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