※2018年8月27日に公開した記事ですが、リライト記事に必要な文言等を追記、その他の部分も修正して2024年10月15日に再度公開しました。
腕を上に挙げる、バンザイをする、これらの動きは肩の関節だけで動かしているように感じますが、実は肩甲骨の手助けがなければこの動きはできません。
腕を挙げると同時に肩甲骨が回転し、肋骨のカーブに沿って3次元的な動きをしています。つまり、肩甲骨が動かなければ腕の動きは半分程度しか動かないということです。この肩甲骨には多くの筋肉がくっつき、様々な方向に動くように関与しています。
PC作業やスマホなど、肩甲骨が固まるような作業を多くしていると筋肉がサビつき、機能が落ちてきます。普段から肩甲骨を大きく動かしておかないと、滑らかな動きに制限が起きます。
さびついた肩甲骨の動きを取り戻す静的ストレッチ15棘下筋のストレッチ
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肩甲骨の動きを悪くするスパイラルを断つ
運動不足
肩甲骨の動きにブレーキをかけ、悪循環させる原因は運動不足。本来動く範囲をフルに有効活用していればサビつくことはないはず。
姿勢の乱れ
猫背になって背骨が伸びていないと肩甲骨の動きに制限が生じます。また不良姿勢から僧帽筋に過度の緊張が起こり、多彩な動きに乱れを招くことになります。
手の使いすぎ
手先を使おうとした時、上肢の土台である肩甲骨がグラグラしたら手に力が入りません。つまり、手に力を入れ続けることは、その何倍もの緊張が肩甲骨周囲の筋肉にかかるということです。手を使いすぎると背中や肩甲骨の間に強いコリが出てくるのはそのためです。
僧帽筋のストレッチ①
あぐらをかいて座り、左手の甲を腰に当てる。
右手を頭の上から左のこめかみを押さえる。
ゆっくりと手の力で首を横に倒す。
そのまま20秒間キープする。
左右行いましょう。
僧帽筋のストレッチ②
イスに座って両足を大きく開く。
両手を膝の上に乗せて、肩を入れるように背中を伸ばす。
そのまま20秒間キープする。
左右行いましょう。
菱形筋のストレッチ
座ったまま両手を前に組み、まっすぐ前に伸ばす。
両手を前に伸ばしながら、首を下に向け背中を丸める。
このまま20秒間キープする。
前鋸筋のストレッチ
まっすぐに立ち、左手で右手首を握る。
左斜め下方へ引きながら胸を張る。
このまま20秒間キープする。
左右行いましょう。
小胸筋のストレッチ
壁の前に立ち、右肘から手のひらまで壁につける。
手と両足を固定したまま体を左側へ捻る。
右の胸が伸びるのを感じたまま20秒間キープする。
反対側も同様に行う。
広背筋のストレッチ①
両腕をまっすぐ上に伸ばし、右手首を左手でつかむ。
右手を左斜め上、前方に引っ張りあげましょう。
このまま20秒間キープする。左右同様に行う。
上腕二頭筋のストレッチ
右手のひらを斜め下の壁の面に当てる。
左手で右の胸を押さえたら、身体を左に捻る。
このまま20秒間キープする。
反対側も同様に行う。
上腕三頭筋のストレッチ
左手を頭の上に伸ばして、肘を曲げて頭の後ろに垂らす。
右手で左肘をつかむ。
右手で左肘を右肩の方に近づけるように押し下げる。
姿勢を崩さず、背中はまっすぐなままに20秒間キープする。
反対側も同様に。
胸鎖乳突筋のストレッチ
両手を顔の前に合わせる。親指を顎に当てて、顎を押し上げて首を伸ばす。
20秒間キープする。
斜角筋のストレッチ
右手を頭の上から左のこめかみに当てる。
首を右に倒して斜め上を見るように顔を上げる。
このまま20秒間キープする。
左右行う。
板状筋のストレッチ
背中を伸ばして両手を頭の後ろに組む。
肘を閉じて、腕の重みで首を前に倒す。
おへそを見るように20秒間キープする。
肩甲挙筋のストレッチ
頭の後ろに左手を置く。
首を斜め下に腕の重みで倒す。
このまま20秒間キープする。
左右行う。
広背筋のストレッチ②
左腕を頭の後ろに倒し、肘を曲げて右手で左肘をつかむ。
右手で左肘を横に引っ張り、身体を右へと倒す。
20秒間キープしたら反対側も同様に行う。
棘上筋のストレッチ
真っ直ぐに立ち、右腕の手のひらを後ろに向けて伸ばす。
左手で後ろから右肘をつかむ。
右腕をのばしたまま内側に引き寄せる。
身体を傾けないように20秒間キープする。
左右行う。
棘下筋のストレッチ
真っ直ぐに立ち、手首を返して左手の甲を右脇腹に当てる。
右手で左肘を持ち、前方へ引っ張る。
そのまま20秒間キープする。
左右行いましょう。
最後に
肩甲骨は肩の付け根の背中側にある三角形の骨。人が二足歩行を始めた時、身体を支える役目を終え、両腕を自在に使えるようになりました。腕が自由に動くのは肩甲骨が身体から離れて多角的に動くからです。
筋肉のこわばりや、猫背などで背中が固まる、首のコリで引っ張られる。これらのことで肩甲骨がぐりぐり動かなくなります。
肩甲骨に付く筋肉、その周囲のサポートする筋肉をストレッチして肩甲骨に動きを取り戻しましょう!
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