椎間板ヘルニアとは、背骨の骨と骨の間にある「椎間板」とよばれるクッション材のようなものが変形して飛び出している状態です。この飛び出した椎間板は神経を圧迫し、痛みやしびれをおこします。椎間板ヘルニアが起きている箇所によって肩や腕の痛み、腰の痛み、など症状が変わってきます。

椎間板ヘルニアの改善・再発予防のためには、腰まわりの筋力と体幹を強化して姿勢を良くして、維持することが大切です。でも、がむしゃらに筋トレをすればよいわけではありません。
腹筋や背筋のトレーニングは背中や腰の筋力を強くして、椎間板に集中する負担を減らすことができます。しかし例えば、上体起こしの腹筋運動では背中を丸めるような姿勢になるため、椎間板ヘルニアの人には不向きです。逆にプランクなどは腰への負担を少なくお腹まわりや体幹を鍛えることができます。
今回は椎間板ヘルニアの激しい痛みが落ちついたら始めてほしい筋トレになります。椎間板に負担の少ないトレーニングですので、再発させないためにも始めてみましょう。
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①バードドッグ

両手、両膝を床について四つ這いになりましょう。腰を反らさずに片方の腕と反対側の脚を床と平行にまっすぐ伸ばします。

次にお腹の下で伸ばした肘と膝をタッチするように近づけたら、元に戻します。
同じ側で10回、2セット繰り返します。反対の腕と脚も同様に。
②プランク

床に四つ這いになります。肘を床につけ、前腕とつま先で体を支えましょう。頭からかかとまで一直線になるようにキープしましょう。
30秒間キープしましょう。
③ヒップリフト

あお向けで膝が90度になるように膝を立てます。両手は体の横に置き、安定させます。
膝から肩まで一直線になるようにお尻を持ち上げます。次にゆっくりとお尻を下ろして元の体勢に戻りましょう。
10回、2セット行いましょう。
④ワンレッグレイズ

あお向けになり、片方の膝を胸の前に抱えて引き寄せます。反対の脚は無理のない範囲で上に伸ばしておきます。

伸ばしている脚をゆっくり下ろし、床ギリギリまで近づいたら上に戻します。お腹に力を込めながら繰り返します。
10回、2セット繰り返しましょう。反対の脚も同様です。
⑤ニーアップクランチ

背中を丸くしない腹筋運動になります。
あお向けになり、イスの座面に両足を置きます。股関節90度、膝関節90度になるように位置を調整します。両手はお腹の上に置いておきます。
ゆっくり肩甲骨を浮かせるように上体を持ち上げます。肩甲骨が床から離れたら戻しましょう。この時、首を動かさないようにしましょう。
10回、2セット繰り返しましょう。
⑥ウォールシット

壁の前に立ち、壁に背中をつけて腰を下げていきます。イスに座るような姿勢でキープしましょう。膝の角度は90度、背中はまっすぐ伸ばし、手は太ももの上に置きます。
30秒間キープしましょう。
⑦スクワット

床に立ち、足幅を肩幅に広げ、つま先は45度に外を向けます。両手を前に伸ばし、背中をまっすぐにキープします。
お尻を引くようにしゃがみ、太ももが床と平行になるまでしゃがみます。
10回、2セット繰り返しましょう。
最後に
椎間板に負担をかけないために、自己流のトレーニングは避けましょう。正しいフォームで行いましょう。日常生活でも歯磨きの時に前かがみになる、靴下や靴を履く時に猫背になるようなことや、長時間足を伸ばして座る、やわらかいシートやソファーに座ること、腰を丸めて力を入れることがないようにしましょう。
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