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まずはイスに座って背骨をねじってみましょう。後ろを向くようにいっぱいいっぱい回してみて下さい。
腰をねじれていますか?
腰をねじっているようで、実はほとんど腰はねじれていません。
腰を回す動き、「回旋(かいせん)」の動きは腰椎が5〜15°というわずかな可動性しかないのに対し、胸椎は30〜35°の可動性を有しています。つまり、背骨をねじる動きは腰ではなく、ほとんどが胸椎の回旋運動で行われています。
しかし、肩こりや同じ姿勢を続けたりすることで背中が固くなり、胸椎の回旋運動が制限されてしまうと、動かない腰椎で無理に回旋しようという代償動作が起きてしまいます。これが原因で腰痛に繋がってしまっているケースは多いです。
つまり、多くの腰痛では背中をやわらかくして胸椎の回旋運動が十分に動かせると腰にかかる負担は少なくなります。腰痛対策、予防として胸椎の回旋運動を高めるストレッチを行っていきましょう。
今回のストレッチは腰痛の方はもちろん胸郭出口症候群や慢性の肩こりに、脊柱管狭窄症にお悩みの方にも最適なストレッチです!
準備運動
キャット
四つ這いになり、 お腹を床に押し付けるイメージで落とし、肩甲骨を背骨に寄せます。 視線は上に向けましょう。この時は息を吸いながら行いましょう。
次に背中を丸め、天井に向けて上げていきます。この時は肩甲骨を限界まで背骨から離していきます。あごは引いておきましょう。この時は息を吐きます。どちらの動きも深い呼吸でゆっくりと動かします。
10回繰り返しましょう。
胸椎の伸展
背中をフォームローラーの上に乗せます。肩甲骨の下に当たるように調整してください。両手を交差させて反対側の肩甲骨に指を届かせるようにまわします。膝は90度にしておきましょう。フォームローラーを軸に息を吸いながら背中を反らします。この時、反らすのは背中だけで、腰が反らないようにお腹を凹まして力を入れておきましょう。
次に息を吐きながらフォームローラーから上だけ体を起こします。
10回繰り返しましょう。
広背筋の伸展
イスに座り、片手を反対側の膝に置きます。反対の手を頭の上に伸ばし、手のひらを正面に向けます。伸ばした腕を肘を曲げないように注意してわきの下を伸ばすように横に倒したら、腕をまっすぐに上に伸ばした状態まで戻します。
反動をつけずに10回繰り返しましょう。反対側も同様に行います。
胸椎のストレッチ
胸椎の側屈
あぐらをかいて座り、片足を前に膝を曲げたまま投げ出します。投げ出した脚と同じ側の手を横について、反対側の手をまっすぐに伸ばして手のひらを正面に向けます。床につけた手の肘を曲げ体と伸ばした腕を横に倒しましょう。お尻が浮いたり動かないようにしてください。
30秒間ストレッチします。反対側も同様に。
胸椎の回旋うつ伏せ
床でうつ伏せになり片手をまっすぐに上に伸ばして小指を床につけます。首を伸ばした側へ向けておきます。反対の手は脚の方に伸ばして手の甲を床につけます。上に伸ばした側の脚をまっすぐに反対の脚を交差して伸ばします。反対の脚は膝を曲げ前に伸ばします。背骨がねじれるのを意識してストレッチしていきます。
30秒間ストレッチします。反対側も同様に。
胸椎の回旋あお向け
床であお向けになり片脚の膝を直角に曲げ、反対の手で膝の外側を押さえて床につけておきます。反対の手を横に伸ばして手のひらを上に向けます。首を横に伸ばした手の方へ向けます。肩を床に押し付けるイメージでに腕を伸ばしましょう。肩は浮いても構いません。その代わり膝は床につけたままにしてください。
膝を押さえている側の股関節を深く曲げると胸椎ではなく腰椎や大臀筋のストレッチになってしまうので90度以上曲げないでください。
30秒間ストレッチします。反対側も同様に。
最後に
腰をねじるのは胸椎でねじっていますが、もう一つ腰をねじる動きを助ける部位があります。
今度は立って腰をねじってみましょう。背中をねじって腰を回していますが、股関節もねじっています。腰をねじるのは腰の上の胸椎の部分と、腰の下の股関節で腰を回転させているわけです。なので、腰痛の原因として胸椎が動いていないことと、もうひとつ股関節が動かなくなっていることも多くあります。
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