「ランニング中や坂道や階段を下りるときに膝の外側が痛い」こんな症状があれば腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)かもしれません。
膝の曲げ伸ばしの反復によって膝の外側の腸脛靱帯が大腿骨との摩擦で炎症を起こし、痛みます。腸脛靭帯炎はランナー膝とも呼ばれ、その名の通り長距離を走るランナーに多く見られます。
膝の外側を押すと痛みがあり、最初は痛みがすぐに消えますが、だんだん慢性化します。
原因としては、急に走行距離を増やす、休息が足りないなどの他に、ランニングフォームが原因で膝に不自然な負担がかかっている可能性や、体重の増加で膝が負荷に耐えられていないこともあります。
走る動作において膝はその動きの中心となり、多くの筋肉を動かします。そのため、腸脛靭帯炎を改善し、膝を守るためには、その周辺の筋肉すべてをバランスよく鍛える必要があります。
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立って中臀筋のトレーニング

イスの背もたれに手を添え、体をまっすぐに立てます。
つま先を正面に向け、足を伸ばしたまま横に開いて4秒間キープしたら元に戻しましょう。
体が傾かないように意識して10回繰り返したら反対の脚も同様に行います。2セット繰り返しましょう。
横になって中臀筋のトレーニング

横向けになり膝を曲げ、下の肘を床につけて、腕で体を支えます。この時、股関節が曲がらないように注意してください。

床側の骨盤を持ち上げ、4秒間キープし床にに戻ります。
10回、2セット繰り返しましょう。反対の脚も同様に。
立って大臀筋・大腿四頭筋のトレーニング

脚を腰幅程度に開いて、背筋を伸ばし直立します。片脚を後方へ大きく踏み出すと同時に前脚の膝を曲げます。両手は腰に添えましょう。
体をまっすぐに、前足に体重を乗せて前後の膝を90度になるまで曲げます。後ろ足で少し踏み出して直立に戻しましょう。
10回、2セット繰り返しましょう。反対の脚も同様に。
立って大臀筋・大腿筋膜張筋のトレーニング

片足で立ち、反対の足を軸足の後ろを通って斜め後方へ伸ばしていきます。 上体は前を向いたまま手を大きく動かしてツイストします。 次は反対の足で立って後ろを通って斜め後方へ伸ばします。常にお腹を正面に向けるように行いましょう。
左右を1回として10回、2セット繰り返しましょう。
寝転んで大腿四頭筋のストレッチ

あお向きに寝転がり、片足の股関節と膝を曲げて横に倒します。反対の手で膝を床に押し付けましょう。肩が床から浮き上がっても構いません。
上側の手で、下側の足の甲を持ち、かかとをお尻の方に近づけるように引き寄せましょう。
30秒間キープしましょう。反対の脚も同様です。
床で大腿四頭筋のストレッチ

床で片膝立ちになり、後ろにある足を椅子の座面に乗せ、この状態で後ろ足側の腕をまっすぐに上げましょう。後ろ足の膝には折り畳んだタオルなどを敷いておきます。反対の手は太ももに添えましょう。このまま骨盤を前にスライドさせて脚の付け根を伸ばしましょう。
30秒間キープしましょう。反対の脚も同様に。
四つ這いで内転筋のストレッチ

.四つ這いになり、片足を真横にまっぐに伸ばします。そのままお尻を後ろに引きましょう。
30秒間キープしましょう。反対の脚も同様に。
最後に
ランナー膝になると休む期間は、個々の状況によりますが、一般的には痛みが消えるまでの2〜3週間の休養が推奨されます。痛みが治まってきたら、ランニングを再開し、徐々に距離を増やしていきましょう。
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