ランナーの多くを悩ませるのが股関節の痛みです。特に走る距離を伸ばしていった時に痛みを感じるようになることが多いようです。
股関節の周囲には多くの筋肉があり、その痛みが起こる部位によって様々な症状が考えられるが、多いのは脚の付け根付近の筋肉や腱を使い過ぎて起きる炎症です。ランニング距離を増やした時に起こりやすいので、痛みが出た場合は数日間はランニングの量を少なくしてください。
股関節の前側横外の部分が痛い時は大腿四頭筋、股関節の内側では内転筋、この部分が炎症を起こすことが多いです。
ランニングの距離を伸ばして走ることがその原因として多いのですが、ランニングする時に左右のバランスが悪かったり、頑張ろうとしてついつい利き足を無理に使ってしまうとさらに発症しやすくなります。
また、股関節の中に骨盤と大腿骨をつなぐクッションの軟骨というものがあります。これが中高年になると軟骨が変形、すり減る変形性股関節症を起こし、股関節が弱く安定しないために大腿四頭筋や内転筋に負担がかかることも多いです。
股関節前面の痛みの場合、重度の痛みを除いては、ランニングを控えたり、ペースを減らす必要はあるものの痛みが少なければランニング自体は出来ます。しかし、股関節まわりの筋力不足やランニングフォームが悪くて筋肉が硬くなっていることを改善しないとロング走のたびに同じことを繰り返します。
しっかりとトレーニングして股関節を強くしましょう。
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股関節の筋力トレーニング
両足を大きく開いて立ち、足先と膝を外に向けて両手を膝の上に置いて膝を曲げ、腰を落とします。
四股を踏むように片脚をできるだけ大きく上げ下げしましょう。
左右に10回行いましょう。2セット行います。
もも上げ
壁などに片手を置いて、片脚を上げて膝と胸が近づくまで上げ下ろしを繰り返しましょう。
20回繰り返したら反対側も同様に行いましょう。2セット行いましょう。
スクワット
両足を肩幅に開いて、両腕を胸の前で重ねて、股関節を沈めるようにゆっくり落としていきます。
背中が丸まらないよう注意しながら、またゆっくり戻します。この時、膝がつま先より前に出ないよう、膝が外や内側に入りすぎないように意識してください。
10回繰り返しましょう。2セット行いましょう。
股関節のストレッチ
両膝を大きく開き、つま先を外に向けて両手を膝の上に置きます。
脚を開いたまま膝を曲げて腰を落としていき、膝が直角にまで曲がったら片方の肩を内側に入れましょう。このまま30秒間キープします。反対側も同様に行いましょう。
内転筋のストレッチ
両膝に手を置いた状態で、脚を大きく開き、片方の膝を深く曲げて股関節を床に近づけるイメージで30秒間キープしましょう。反対の脚も同様に行います。
大腿四頭筋のストレッチ
壁や手すりなどに片手を置き、足の甲を同じ側の手でつかんで、かかとをお尻に近づけます。太ももの前側が伸びるのを感じたらさらにつかんだ足を高く上げます。30秒間キープしましょう。反対側も同様です。
最後に
走る時の足のストライド幅が広いと利き足に余計に負担がかかってしまうので、ストライド幅を小さめにしてランニングをしてみましょう。ランニングの間は骨盤を前傾させておへそを前に出すようにイメージして走ってみましょう。
また、ランニングシューズが足にあっていないとそれも痛みの原因である場合があるので確かめてくださいね。
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