走っていて止まる、歩いていて止まる、このように動いている体を静止するには大きなブレーキを脚にかける必要があり、ブレーキの衝撃はとても大きく、想像以上に膝関節に負担をかけます。
しっかりとブレーキを脚にかけることができないと歩く時に脚が安定しないし、歩くことが不安になり、積極的に体を動かせなくなります。
安定してブレーキをかける筋肉は太ももの前側の筋肉、つまり大腿四頭筋です。しっかりと停止するためには大腿四頭筋を強くする必要があり、より強い刺激を太ももに与えて、筋力を高めるトレーニングが大切です。
大腿四頭筋が弱いままでウォーキングなどを続けると、地面からの衝撃から膝を守れなくなり、変形性膝関節症の原因になります。いつまでも歩ける脚を作るために大腿四頭筋をトレーニングしていきましょう。
ただし、今回のメニューは膝に負荷がかかるので、痛みの強い時や不安な方は避けてください。
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ブロックスクワット
100均などで売っている発泡スチロールのブロックを使用します。ない方は本を積み重ねたものや低い踏み台などを使って下さい。
ブロックから前に一歩離れたところで立ちます。体の横にイスを置いて背もたれをつかんでおきます。反対の手は腰に添えましょう。ブロックににつま先立ちになるように片足を乗せ、背中をまっすぐに伸ばしましょう。
反対側の足で体全体を支えられる位置に調整します。
前に出した足をゆっくりと曲げて、腰を落としていきます。膝が痛くない範囲で曲げ、その後ゆっくりと元に戻していきましょう。
10回繰り返しましょう。反対の足も同様に行います。
ラテラルランジ
イスの後ろに立ち、両足を腰幅に広げ、両手をイスの背もたれに添えて、まっすぐに立ちます。
片脚を横に大きく踏み出し、踏み出した脚に重心をかけます。この脚の膝を曲げながらゆっくりと腰を落とします。この時両足ともつま先が前を向くように注意して下さい。
踏み出した脚を引き寄せて元に戻します。
左右交互に10回繰り返しましょう。
ニーエクステンション
脚を腰幅に開いて、膝とつま先を床に立てて背中を伸ばします。両手は前に伸ばしましょう。
股関節をまっすぐにして、膝から頭まで一直線にして、体重を後ろにかけていきます。倒せれるところまで倒したら、元の位置に戻します。
10回繰り返しましょう。
シシースクワット
イスの横に立ち、両足を腰幅に広げ、片手を腰に添え、反対の手はイスの背もたれに添えましょう。体をまっすぐに立ちます。
上体を後ろに倒しながら、ゆっくりと膝を前に突き出して膝から頭まで一直線をキープします。バランスを崩さないように注意して下さい。
10回繰り返しましょう。
最後に
下り坂を転がらないように歩くときに力が入るのが、ももの前側の大腿四頭筋です。脚にブレーキをかけるので、ブレーキ筋と呼ばれています。そして一方のアクセル筋はハムストリングと腸腰筋になり、脚を前後に動かす働きをします。
ブレーキがしっかり効かないと怖くてアクセルを踏めないのと同様に、大腿四頭筋が弱いとアクセル筋の力を出すことができません。脚を強くするためにまず最初に鍛えるべき筋肉は大腿四頭筋となります。
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