変形性膝関節症の予防の運動として優先すべきは、太ももの前側にある大腿四頭筋を鍛えることです。なぜなら大腿四頭筋は歩く、走る時にブレーキの働きと、膝関節への衝撃を和らげるクッションのような役割があります。このブレーキとダンパーの働きをする大腿四頭筋を安定させてブレずに働かせるためのトレーニングをしていきましょう。
今回の運動はその①、その②より負荷が大きいです。なので痛みや腫れの強い方は痛くない範囲でして下さいね。
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股関節を動かすスクワット
脚を肩幅よりやや広めに開いて、つま先を軽く斜め前に向け、胸を張りながら両手を頭の後ろに組みます。
背中を伸ばしたまま、お尻を後ろに突き出すように腰を落とします。太ももが床と平行になるくらいまで下げたら戻します。手を頭の後ろに組むことで、背中が伸びて腰を落とした時に腰を丸めずに、股関節を曲げやすくなります。
10回、2セット繰り返します。
内ももとお尻も鍛えるスプリットスクワット
脚を腰幅にして立ち、そのまま前後に開きます。左右にぐらつかないように意識しながら行います。
次に前脚の膝を少し曲げます。後ろ脚は伸ばし、つま先立ちになります。両手は胸の前で組みましょう。
背中を伸ばしたままゆっくりと腰を落としきったら、最初の姿勢に戻します。
ぐらつかないように意識することで太ももの内側やお尻の筋肉も鍛えられます。
10回、2セット行いましょう。
膝に負担をかけないリバースランジ
脚を腰幅に開いて、つま先を前に向け、両手を腰に当てて背中を伸ばします。
片脚を後ろに踏み出し、踏み出した膝が直角になるまで腰を落としましょう。重心をかけた時に膝が安定しているので、このリバースラン時は膝が痛い方におススメのトレーニングです。
左右交互に10回、2セット繰り返しましょう。
脚にメリハリをつけるフロントランジ
背中を伸ばしてまっすぐ立ちます。
次に脚を大きく前に踏み込みましょう。
まっすぐ上体を下げます。この時に膝がつま先より前に出ないようにしましょう。出る場合は歩幅を広げて調整すると良いですよ。
次に前に出した足のかかとで地面を蹴って元の位置に戻ります。
10回を2セットおこないましょう。
動きにメリハリの多いフロントランジと、持続的に負荷がかかり続けるバックランジは同じような動きでも刺激が違います。大きく勢いがつきやすいフロントランジは大腿四頭筋の負荷が大きいために筋力のある方に向いています。
下腹も鍛えるストレートレッグレイズ
あお向けになり、両腕を伸ばして腰の後ろに置き上体を支えます。膝を伸ばして片脚を20㎝持ち上げた状態からスタートします。
この状態から、脚を伸ばしたまま更に大きく引き上げ、元に戻します。この時、脚を上げるために勢いや反動を使わないでください。ゆっくりとコントロールしながら動くようにします。
床に脚をつけないようにしながら10回、2セット繰り返しましょう。反対の脚も同様に。
最後に
今回のトレーニングは大腿四頭筋をさらに強くするトレーニングです。姿勢が崩れたり、反動を使わないでゆっくりと動かしてください。40歳を過ぎると、健康な人でも筋肉が弱くなってきます。筋肉が弱くなると歩くたびに膝がぐらついて関節を痛める原因になります。なので大腿四頭筋は特に意識してトレーニングすることが大切です。
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