変形性膝関節症により膝に痛みが出るようになると、安静にしたり、外出を控えたりするなど、脚を動かさなくなりがちです。すると、膝を支える筋力が低下、膝関節への負担が増え、症状が悪化するという悪循環に陥りがちです。基本は膝を支える筋肉を強くし、膝の動きを良くする運動を始めましょう。
ただし、強く膝を踏み込むような運動や、急に止まったり、急に切り返す、といった動きは避けて下さい。
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脚の持ち上げ運動
あおむけに寝転がり、左膝を直角に曲げます。右脚を伸ばしたまま、床から20cmほど上に持ち上げ、その状態で5秒間キープします。
次に右足をゆっくり元に戻します。
この動きを10回繰り返します。次に左脚も同様に行います。2セット行いましょう。
座ったまま脚を持ち上げる運動
イスに浅く腰かけます。少し前かがみの姿勢になり、膝をまっすぐ伸ばした状態で右脚を前に出します。かかとは床につけます。
右膝を伸ばしたまま、右足を床から10cm上にゆっくり上げ、その状態で5秒間キープします。
右足をゆっくり元に戻します。
この動きを10回繰り返します。次に左足も同様に行います。2セット行いましょう。
タオルつぶしの運動
床に脚を伸ばして座り、両手は体の後ろにつきます。
右膝の下に丸めたバスタオルなどを敷き、左脚は膝を軽く曲げて立てます。
右脚の太ももに力を入れ、タオルを押しつぶすようにして、その状態を5秒間キープします。
この動きを10回繰り返します。次に、左脚も同様に行います。2セット行いましょう。
スクワット運動
転倒の恐れがあるため、イスの背もたれなど、しっかりと安定したものにつかまって行ってください。
膝とつま先が同じ方向を向くようにまっすぐ立ち、足は腰幅に開きます。ゆっくりと腰を落としましょう。
この時深く膝を曲げる必要はありません。痛みが出る少し手前まで曲げるようにしましょう。
10回、2セット行いましょう。
膝のストレッチ
最後に膝をストレッチしてケアしましょう。
あおむけに寝転がり、片方の膝を曲げ、両手を添えて胸のほうにゆっくりと引き寄せましょう。
この時、手で脚を引っぱるのではなく、脚の力だけで引き上げて下さい。手は添えるだけです。
左右それぞれ交互に5回ずつ行いましょう。
最後に
運動療法は、痛みの程度や年齢に関係なく、膝の痛みを改善するのに有効です。
ただし、膝が腫れて熱をもっている場合や、体調が悪い場合は運動を一時中止して様子をみてください。
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