2020.6.5 更新
小学生高学年から中学生、高校生の脚の痛みで多いのがオスグッド病です。この時期は急激に骨が軟骨から成長する時期です。特徴として、膝のお皿の下の骨のところが盛り上がり、押さえたら痛みます。また、走ったりジャンプや膝の曲げ伸ばしで痛みます。
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オスグッド病の原因
成長期の骨が完全に出来上がっていない時期に、部活動などで激しく走ったり、ジャンプをしたりすることで、太ももの前側の筋肉と膝の下の骨の部分が引っ張られ、小さな剥離骨折を繰り返し傷つくことで骨が隆起します。基本的には使いすぎによるものが原因です。

オスグッド病は太ももの前側の筋肉が、疲れやストレッチ不足などで筋肉は硬くなり、膝を曲げたりジャンプしたりする度に膝下の骨の部分が引っ張られます。また、オスグッド病になった子どもの体は膝や太もものの筋肉以外にも股関節や足首、腰まで固くなっています。
これは普段の体の使い方や余計な力が習慣的に入っていたり、骨盤の傾きや姿勢からも原因となって引き起こされています。
運動のトレーニングでも筋トレや走り込んだり筋肉を使うことばかり多くなり、筋肉の過度の緊張を繰り返すことが多いのではないでしょうか。
逆に筋肉をゆっくりと伸ばしたり、ストレッチしたり筋肉のケアが不足していることが多いのも現実です。
理想的な柔らかく、そして強い身体を作るには緊張と緩めることのバランスが大切ですね。
オスグッド病の回復
回復には個人差がとても大きいのがオスグッド病です。
運動を休めても回復しない、大人になっても痛みが続く、そういった悩みで来院されるかたも多いのも事実です。オスグッド病は骨に傷をつけているわけですから、骨の修復には1~2か月はかかります。つまり、1~2週間の安静では回復は難しいでしょう。
オスグッド病のセルフケア
オスグッド病では筋肉を強く揉んだり叩いたりすることは逆に筋肉の繊維を潰し、さらに硬くしてしまうことも有り得ます。ここでは筋肉を揉まずに引っ張る方法で柔らかくしていきます。
小学生など自分でできない子どもには親御さんがしてあげてください。
太ももをほぐす

両手で太ももの下側、膝の上あたりで前側の筋肉を両手のひらで挟み、ゆっくりと床から上に向けて持ち上げる。この動きを10回繰り返す。筋肉を骨から引き離すイメージで行います。

次に太ももの上側も同様に持ち上げます。10回行った後、反対側の脚も同様に行います。
ふくらはぎをほぐす

座って膝を立てて片手でふくらはぎを掴みます。ゆっくりと下に掴んだ筋肉を骨から離すように引っ張ります。この動きを10回繰り返します。反対側も同様に行います。
膝の下をほぐす

お皿の下からスネにかけて膝蓋靱帯があります。この筋を親指と人差し指でつまんで引っ張ります。10回引っ張りましょう。左右の膝に行ってください。
最後に
オスグッド病では隆起してしまった骨は手術でしか元に戻せません。発症する前の子どものうちに正座をする習慣を身につけておくと太ももの前側の筋肉が柔軟になります。

また、正座をすることで正しい姿勢を身につけることが可能です。
次回はオスグッド病のセルフケア~エクササイズとストレッチ~を紹介しますね!
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