「なで肩」は肩が下がり、鎖骨の位置が下がって見える状態です。
日本人の女性に多く、生まれつきもあれば生活習慣で「なで肩」となる場合もあります。
「なで肩」になると肩こりになりやすく、肩や腕にしびれや痛みを起こす胸郭出口症候群の原因にもなりやすいです。
なで肩のように肩が下がっていると腕から下の重みが肩にかかりやすく、普段の何気ない動作でも肩こりになります。 また、カバンを肩にかけるとすぐにベルトがずり落ちてしまうため、常に首や肩の筋肉を使って肩甲骨を持ち上げなければいけません。
なで肩を解消するには腕の重みを支える筋肉を強くすること、常に緊張している首肩の筋肉を柔らかくすることが大切です。つまり、僧帽筋上部線維と三角筋の筋力アップ、肩甲挙筋のストレッチを行う必要があります。正しいフォームでエクササイズしていきましょう!
YouTube動画はこちらから
僧帽筋上部繊維トレーニング(シュラッグ)
足を肩幅に開き、背中を伸ばして両手に1キロ程度のダンベルを持ちます。この時、腕と肩の力は抜いておきます。
腕はリラックスした状態で、両肩をすくめるように高く引き上げていきます。
引き上げた肩の力を一気に抜かないように、ゆっくり元の位置に戻していきます。
この動きを10回、2セット繰り返しましょう。
【注意】
僧帽筋の上部だけに効かすことが大切です。肩を引き上げる際、背中が丸くなったり、首が前に傾くとと僧帽筋の中部や下部。また、ダンベルが重すぎると肩や腕に力が入り効果が弱くなります。
三角筋トレーニング(サイドレイズ)
1キロのダンベルを両手に持ち、身体の前に保持する。足は肩幅程度に開いて下半身を安定させる。上半身は少し前傾した状態
肘を少し曲げたまま、ダンベルを横に上げていく。上げる高さは肩の真横まで上げずに、60度で止めましょう。手のひらは親指側が少し上を向くようにする。
この動きを10回、2セット繰り返しましょう。
【注意】肩甲骨が動いてしまうと、三角筋だけでなく、僧帽筋も一緒に動いてしまいます。すると本来のターゲットである肩の中部への効果が弱まってしまいます。ですから鏡をしっかり見ながら、肩甲骨がうごいていない、つまり肩が上がっていないことを確認しつつ、サイドレイズを行うようにしてください。
肩甲挙筋ストレッチ
足を肩幅に開き立ちます。左に顔を向け、そのまま鼻を肩に近づけるイメージで顔が少しだけ前屈するようにします。左手を右の頭、耳の上に置くことで、手の重さでさらに負荷がかかります。
20秒キープしましょう。反対側も同様に行ないます。
【注意】ストレッチが強すぎると首を痛めてしまうので、力を込めずに手を乗せるだけですよ!また、首の向きが変わると別の筋肉に効いてしまうので注意してください。
最後に
今回のなで肩解消の3つのエクササイズ、どれも注意事項が多いですね。これには理由があり、間違ったやり方だと逆効果になります。
「なで肩」解消には僧帽筋の上部繊維だけ鍛えるのが正しいです。これがフォームが崩れたり、過度に重いダンベルで行うと中部や下部が働いてしまいます。三角筋を鍛えるときも、力が入りすぎるとやはり僧帽筋に力が入ってしまいます。
そして僧帽筋全体を鍛えすぎると筋肉が盛り上がり、さらになで肩に見えてしまいます。
動画を見ながら正しくエクササイズしてくださいね。
コメント